
今日から「めぐりはぐくみライフ実践日記」をスタートします。
エコライフ……というか、今風に言うなら(?)サステナブルな地球環境を育むために、
私が個人的にやっている「ちょっとした暮らしの工夫」を、少しずつ、シェアできたらな、と。
今日ご紹介するTipsは金継ぎ。
割れたり、欠けたりしてしまった器を、漆でつないで、
金や銀などの金属粉で装飾して復元する、日本古来のサステナブルな技法です。
数ヶ月ほど前に、なにげなくお皿を洗っている時に、
マグカップの縁を固い物にぶつけて破損してしまったんです。
ほんの小さな欠けでしたが、ちょうど口が当たる部分だったので、
このまま使うのは危ないよな……と。
かと言って、このマグカップは、大切な方からの贈り物だし、
パートナーの流生さんとのお揃いのものだし、
なによりすごく気に入っていたので、このまま捨ててしまうなんて悲しすぎる……。
どうしたものか……と思いあぐねていたところ、
金継ぎという技法の存在をふいに思い出し、そのままスマホでサクッと検索。
今って便利ね〜。
ココナラさんで、気軽なお値段で金継ぎを引き受けてくださる方が続々ヒット。
数名の方を比較させていただいて、ピンと来た方にさっそくお見積りをお願い。
ほんの小さな欠けだったし、漆を使わない、合成樹脂での簡易金継ぎでお願いしたので、
お代は1,500円と非常にお安くお引き受けくださいました。
(別途往復送料が2,500円ほどかかりましたが、それでも大切なマグカップのいのちには替えられない!)
お願いしてから2週間弱で、あっという間に復元完了。
届いたマグカップがこちらです。
あくまで簡易的なもの、ということでしたが、ぜんぜん美しいです。
むしろ、欠ける前より愛着が増し増しになったかも?
金継ぎで生まれ変わったマグカップで飲むお茶は格別。
金継ぎ部分の口当たりもなめらかです。
金属を使用しているので、電子レンジにかけることはできなくなったし、
継ぎもあくまで簡易的なものなので、取り扱いには気を遣うけれど、
でも、だからこそ、よりていねいに、マインドフルに、このマグカップさんと関わるようになりました。
最近親しくさせていただいている友人は、幼い頃から物の声が聞こえる体質だったよう。
古物屋さんも営んでいる彼女が、私に、そっと、教えてくれました。
「どんな物にもいのちがある。物は、いつだって、私たち人間を助けたがっているんだよ」
物は、私たちを、助けたがっている。
このことばが、すっと、胸の中に入ってきた時、
目に映るすべての物たちが、美しく輝き始めるのがわかりました。
身の回りに存在してくれている物たちとの「出合い直し」が起き続けています。
ほんの少し調子が悪いとか、端っこが数ミリ欠けてしまったとか。
その程度で、物を無邪気に捨てていた、少し前の私には、もう戻れないな。
幸い、日本には、金継ぎをはじめとする、古いものを甦らせる技法がたくさんある。
それにね、その物を扱う、私たちの意識ひとつで、物の輝きはまるっきり変わってしまうんです。
いのちあるものとして、生き生きと、光り輝きはじめるんです。
(このことについては、今度詳しく書きますね。)
大量生産、大量消費の世の中から、少しずつ、一歩ずつ、距離をとって。
自分なりの「しあわせな生き方」を、私も、ようやく、探究しはじめました。
「めぐりはぐくみライフ実践日記」、少しずつアップしていきます。
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