恋人の浮気を疑ったときには

2016年8月24日

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―― ジェラシーというのはないですか。そういう事態になったとして。

 

よしもと 状況によるかな。

 

岡本 今自分がいる目の前で変なことをしなきゃいいのよ。

 

よしもと そうなんですよね。多分気にならないんじゃないかなという気がする。

 

岡本 いいじゃない。いないんだから。

 

よしもと というか、そんなことまで考えたらいろんなことを考えなきゃいけなくなる。

 

岡本 いろんなことを考えるのは結構ですけど。おかしいのよ。今そこに彼が帰ってきて抱き合えるのに、「どこへ行っていたのよ。あの人と何かしてたんでしょう」とか、そっちの方を実在にすることはないの。バカじゃないのと私は思うよ。今そこにいる二人が向き合っているほうがずっと実在なんだから、そのことを大事にすべきじゃない。ほかのことなんて、やきもち焼いている暇はないの。

 

よしもと なかなかそうは思い切れないんだわ。

 

―― やっぱりドラマとかにしつけられて、「あら、この名刺」とか「この領収書」とか。

 

よしもと 携帯の着信が……。

 

―― 今、メールで浮気チェックとかみんなしていますからね。

 

よしもと まず人の携帯を見ようって発想がないですけど、みんなするんだな。

 

岡本 知って、相手をきゅうきゅうとっちめたからどうだっていうのよ。私、本当にわからない。自分の前にいなかったときのことを、なんでそんな実在にしたがるのか。

 

よしもと でも、それは相手よりも自分の中の何かなんでしょうね。わからないけど。

 

岡本 今、自分がここにいて、彼がそこにいて、向き合っているんだからそれでいいじゃない。

 

 

 

(『恋愛について、話しました。』 岡本敏子・よしもとばなな=著 イースト・プレス=刊 より)

 

 

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昨晩、友人から

 

「もし恋人の浮気を疑ったらどうすればいい?」

 

とのLINEが入りまして。

 

「実体験か?」と問えば、

 

「いま、まさに実体験中だ」と答えるので、

 

私なりに誠実に返信を打って送ったのですが、

 

果たして友人のこころには届いたのだろうか……。

 

 

 

その返信内容をここでつまびらかにすることは避けますが、

 

まあ、冒頭で引用した岡本敏子さんと吉本ばななさんが

 

語っていらっしゃるようなことですよね。

 

「浮気を疑ったからといって別になにもしない。

 

普段通り、一緒にいる時間をただただ味わって、

 

普段通り、自分の好きなことして暮らすかな~」

 

……みたいな。

 

それが一番だと、本気で思うんですね。

 

 

 

敏子さんとばななさんの対談本は、

 

いまから10年以上前に発刊されたもので、

 

だから、私が最初に読んだのは、

 

まだ20歳かそこらのときで……。

 

衝撃でしたね(笑)。

 

とくに引用部分は衝撃でした。

 

「いや、実際無理でしょ、これ!

 

敏子さん、達観しすぎでしょ!!!」

 

と絶叫していました。

 

 

 

でも、私もいよいよ極まってきたのか(なにが?笑)、

 

ここで語られている内容の正しさ(というか真髄)が、

 

最近になって、恐らく、

 

寸分の狂いもなく理解できるようになって……。

 

 

 

だって、事実、そのお相手は、

 

いま、私と一緒にいるわけです。

 

 

 

それ以上のことは……

 

もちろん、それ以下のことも……

 

ほんとうに、ほんとうに、ほんっっっとうに!

 

どこにもないんです。

 

 

 

自分のあたまの中以外、どこにもないんです。

 

 

 

まあ、あたまの中のファンタジーとたわむれるのも

 

もちろん、楽しいことではあるのですが、

 

それはあくまでファンタジーでしかないのでね。

 

そちらにばかり、気力と体力を費やしてしまってもね……。

 

 

 

実際にいま、好きな人と一緒に時間を過ごしている。

 

……以上!

 

 

 

ほんとうに、それだけでいいんですよね。

 

……と思うんですよね。

 

 

 

ほんとうに、「いま」しかないし、「これ」しかないんですよ。

 

「いま」以上、もしくは以下、

 

「これ」以上、もしくは以下のことなんか、

 

まあ、考えたかったら考えてもいいけれど、

 

別に、まったく考えずに生きていくこともできるんだよな~、と。

 

 

 

そのことをあたまの片隅にでも置いておけば、

 

恋愛に限らず、ありとあらゆる場面で発生する

 

「どうしようもない苦しみ」は、

 

少しずつ、姿を消していくんじゃないかなあ。

 

 

 

参考になればうれしいけれど、

 

ならないかな~(笑)。

 

 

 

まあ、私の考えはともかくとして、

 

敏子さんとばななさんの対談は、一読の価値ありです。

 

オススメですよ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よい一日をお過ごしください◎