4月に結婚する予定なのですが、新居探しをようやくはじめました。
と言っても、引っ越し先として目をつけている地区を、ただなんとなくぶらぶらと散歩して、「このあたりは見晴しが良くて気持ち良さそうだね」だとか「川が見えるかと思っていたけれど案外遠いんだね」だとか言っているだけ、という段階なのですが。
まあ、ちょっとのんびりしすぎかもしれませんね。
でも、ぜったいにだいじょうぶだと思っています。
実は、私、今回の引っ越し、あまり乗り気じゃなかったんです。
いや、「結婚なんかしたくないよ~!」とかそういうわけでは決してなくて。
ただ、私、いま住んでいる家と地域をどうにもこうにも愛しすぎてしまっていて、あと、妹との暮らしがとにかく楽しすぎて、涙が出るほどに離れがたくて……。
だから、婚約者さんに、「そろそろあのあたり歩いてみない?」とか「そろそろ探し始める?」とか提案されても、
「あー……」とか「うーん……」とか「じゃあ、来月……」とか「でもなかなか忙しいよね……」とかなんとか言って、先延ばしにし続けていたんです。
でも、やっぱり「実際に動く」って大事ですね。
単純な私は、先日、ほんの少し私たちが暮らす予定の地域をうろうろ歩いてみただけで、すっかり「その気」になっちゃったんです。
いざ肚を決めて、「いまの環境に執着していても仕方ない。いい家探すぞ~。いい場所に住むぞ~」となって、実際にその辺りを歩いてみたら……
なんか……
私……
あっという間に……
うきうきしてきちゃったんですね……!笑
実際に街の様子を自分の目で見て、自分の足で歩いているうちに、その辺りを機嫌良く鼻歌混じりで散歩する自分や、スーパーの袋を抱えて坂道をのぼる未来の自分の姿なんかがけっこうはっきりと脳裏に浮かんできて、
そうしたら、
「ああ、私、この街のことも、きっと大好きになる」
って、理屈じゃなくね、めちゃめちゃすんなりと思えたんです。
「ここで春から生活していくんだ」
「お世話になります」
「どうかよろしくお願いします」
って、にこにこ笑いながら、二人でその土地全体にあいさつをして回りたい気分になりました。
「春からのあたらしい生活が、ほんとうに楽しみだな」
と、素直に思えました。
完全に、気持ちが前向きになりました。
西日に照らされた私たちの「あたらしい街」は、ほんとうにほんとうにうつくしかったです。
自分の素直さ、単純さは、ほんとうに愛すべき資質だと思います。笑
で、ね。
ここからが面白い話なのですが。
私の気持ちが新生活に向けて完全に切り替わったのが、つい二日前のこと。
そして、昨晩ですよ。
外出先から戻った私を出迎えたのは、妹の思いがけないひとことでした。
「このマンション、取り壊すんだって……」
な……
な……
なんですと……!?!?!?!?!?
実は、いま、私が妹と二人で暮らしているマンションの大家のおばあさんは、一年ほど前にお亡くなりになっていたんですね。
で、息子さんが代わってマンションの管理をされていたのですが、この度、いよいよ手放すことにした、と。
つきましては、4月までにご退去願いたい、と。
4月までの家賃はいりません、引っ越しの費用もいくらかお支払いしますので……というお話で。
……なんなんでしょうか、このタイミングは。
偶然……とは、決して思えないのですが。
つながっている……としか思えないのですが。
なんかね、もう、完全に、「そうなるように」運ばれていっているような気がしますよね。
妹は「ずっとこの家に住もうと思っていたのに。この家大好きなのに。ていうか引っ越しめんどくさすぎる!!!」と涙目ですが、
正直、私としては、「なんてラッキーなんだ……!!!」というお話でして。
いや、妹には申し訳ないし、お世話になった家がなくなってしまうのはもちろん悲しいですけれど、でも、もう「そうなるように」流れはできてしまっているというか……
というか、ぶっちゃけ、「家賃もいらない」「引っ越し費用も負担してもらえる」って、私としては、
「あ、あ、あ、ありがたすぎるのココロ~~~!!!」(忍者ハットリくん)
なんですよね~。笑
これはもう、追い風以外のなにものでもない。
いや、不思議な話です。
「偶然じゃん?」と言われれば「そうかもね……」と答えるしかないのですが、
でも、なんか、この一連のことって、
私自身が「完全にその気になった」ことと、決して無関係ではないような気がするんですよね。
人の想念ってほんとうにすごいんです。
甘くみちゃいけない。
人が、うきうきした気持ちで、すっかり「その気になって」強く望んだことって、不思議な追い風が吹いて、かならず実現してしまうんです。
すくなくとも、私の人生には、そうやって実現してきたことがたっくさんあります。
いや、むしろ逆で、
「強く望むことができる」
というのは、
「叶う」
ことが無意識の中で完全にわかっているから、そうできるんだ、というお話なのかもしれません。
どのみち、すべては同時なのだと、本気で思います。
まさかこんなかたちで「追い風」が発生するとは思いませんでしたけれど(予想外にもほどがある!)でも、なんだか清々しいです。
大変化のとき、という感じがします。
流れに乗って、運ばれてみよう、と思います。