【詩】俳優

2020年8月15日

「演じている」ということすら忘れてしまえるほど、
「自分」という役に没頭し切ってしまえるだなんて、
あなたたちは、みな、素晴らしい俳優だね。

でもね、ほんとうに優れた俳優は、
「なにものでもない自分」を知っている人なんだよ。

ほんとうは「なにものでもない自分」でしかない。
だからこそ、
どんな役柄でも、完璧に演じ切ることができるんだ。

いつか、肉体を離れた時、
「あの世」と呼ばれる場所で、
自分自身に、主演男優賞、
もしくは主演女優賞を与えられるよう、
いまは、精一杯、役割としての自分を演じ切ろう。

俳優としての自分を、精一杯生き切ろう。

いちばんの観客として、見守っているよ。