【詩】「感じる」ということ

2020年6月12日

肉体こそが幻想の源。
それはほんとうにほんとうのこと。

だけれど、
「肉体を持って生きている」という夢は、
素敵な感覚を与えてくれるよ。

たとえば風の心地よさ。
たとえば雨の冷たさ、あたたかさ。
たとえば陽の光に肌を刺される感触。

それらはすべて、
「肉体を持って生きている」からこそ味わえる、
ものすごく特別で、なににも代え難い感覚なんだ。

肉体を離れたら、
それらを「感じる」ことはできなくなる。

風そのもの、雨そのもの、光そのものになってしまったら、
それらを「感じる」ことはできなくなるんだ。

だから、目いっぱい味わっていて欲しい。
たとえそれが幻想だとしても。

幻想からは、いずれかならず覚めるから。
その時まで、存分に、味わっていて欲しいんだ。